長野県安曇野市豊科5685番地

長野県安曇野市豊科5685番地

検索
Close this search box.
令和5年度 安曇野赤十字病院 病院指標

年齢階級別退院患者数

年齢区分0~10~20~30~40~50~60~70~80~90~
患者数129525510420629950812001311713

当院の入院患者さんは高齢者が多く、65歳以上が全体の76.7%を占めております。
当院の位置する安曇野市の2020年の総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は、31.9%で、全国平均28.6%より3.3ポイント高くなっております。
2025年には33.7%に達すると予想されており、直近のデータ(2024年8月)では、既に32.1%となっております。
当院においても高齢化率の上昇は深刻な状況に変わり有りません。しかしながら、前年度より患者数は回復傾向にあり、高齢者だけでなく、コロナ禍で激減した小児(10歳未満)の患者も徐々に増加傾向にあります。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

消化器内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
060340xx03x00x胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし7010.438.750.00%77.33 
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし5821.4120.605.17%86.86 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし4116.6113.520.00%86.12 
060190xx99x0xx虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし317.978.550.00%73.39 
060380xxxxx0xxウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし299.525.640.00%66.76 

当院の肝硬変患者さんの入院診療は、これまでの外来診療や他院で長期診療されてきて、腹水や肝性脳症などの肝不全症状の増悪した高齢患者さんが主体です。65歳以下の肝移植適応のある年齢層の方には、肝移植も踏まえた施設への紹介も行っております。
基本方針は、まずは安静や食事療法などの生活面の改善と肝臓専門医による投薬療法の調節による肝機能維持療法が主体です。これにより少しでも肝臓の寿命を延ばすことを目標としています。最近は、肝性脳症に対する難吸収性抗菌薬やアルブミンの合成を促す分岐鎖アミノ酸製剤など、腹水調節の利尿剤などのいくつかの新しい内服薬が登場して、管理を徹底することで肝予備能の長期維持も期待できます。これらの治療でコントロール出来ない際には、腹水の穿刺吸引や濾過濃縮再静注療法(CART療法)なども併用します。
また、終末期となられた肝硬変・肝不全患者さんに対しても基本的には、当院の入院のままで終末医療への対応をしています。また、肝癌を合併している肝硬変患者さんの診療も、緩和療法を含めて少しでも患者さんが苦痛なく、QOLを保てるよう診療支援しております。
前年度統計上に小腸大腸の良性疾患・内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術の症例が2位で掲載ありましたが、今年度は地域包括ケア病棟で直接入院・退院して治療を行う事が多かったため、統計上の記載には含まれておりません。基本的に症例数・疾患に大きな変化はありません。平均在院日数が全国平均より長めですが、地域包括ケア病棟を活用して、高齢の患者や独居患者さんの退院調整も含まれているためです。

循環器内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
050050xx0200xx狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし1284.334.260.00%72.41 
050130xx9900x0心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外10322.8117.384.85%87.79 
050050xx9910x0狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外792.853.051.27%73.11 
050030xx97000x急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし4110.5911.540.00%69.78 
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし3725.2420.6018.92%86.97 

循環器救急は24時間365日対応して診療をしております。
2023年5月に血管内治療センターを開設し、救急受け入れ体制を円滑に行えるようになったことにより、急性心筋梗塞や狭心症患者数が大きく伸びました。
急性期治療後も一定期間に必要な治療も継続的に行う事で、症例数が多くなっています。
また、心不全患者さんの高齢化率がさらに進み、薬物治療と並行した早期リハビリテーション、早期退院に向けて積極的な多職種介入も進めておりますが、退院支援調整等で地域包括ケア病棟入院もあり、在院日数が多少長くなりました。
兼ねてより検討を重ねておりました心不全地域連携パスを2024年度より開始しました。これにより地域との連携により情報共有が図られ、安心して患者さんが早期に自宅に帰れるようになります。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
070343xx99x1xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2 1あり 78 2.17 2.59 0.00% 70.74
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 58 30.74 25.50 5.17% 86.31
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 51 17.92 15.66 1.96% 72.06
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 35 30.37 19.34 2.86% 85.43
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 30 3.10 4.76 0.00% 54.93
当院は日本専門医機構脊髄専門医資格と日本脊椎脊髄病学会脊椎是奇瑞指導医資格を持った脊椎専門医が2名おります。 当院の特色である脊椎疾患が大半を占めております。腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア以外に、特に高齢者の脊椎骨粗鬆症・脊椎圧迫骨折も多くなっており、保存療法だけでなく侵襲の少ない経皮的椎体形成術(BKP・VBS)なども行っております。 手術療法に関しては、特に合併症のない場合は、積極的にパスを活用し16日から18日間の入院となっております。 2019年度より、信州大学医学部付属病院から下肢の専門医が1週間に1回、月3~4症例、当院で手術を行うようになり、下肢の関節鏡手術や人工関節手術等が当院でも可能となり、徐々に件数も増加しております。 また、外傷疾患も多く回復期リハビリテーションン病棟でしっかりとリハビリをすることによって早期運動機能の回復に繋げており、そのため、全国の平均在院日数より長くなっております。 今後パスの見直しを図るとともに、新たに外傷のパス作成に向けて取り組み地域連携パスの作成を目指しております。

消化器外科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
060160x001xxxx鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等704.394.550.00%72.41 
060335xx02000x胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし467.266.870.00%66.52 
060150xx03xxxx虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等224.915.290.00%40.41 
060035xx010x0x結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし2115.8115.120.00%76.62 
060040xx99x4xx直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり212.004.710.00%82.00 

当院の消化器外科のスタッフは4名で、主に消化器に生じた疾患に対する治療を行っております。
消化器癌に対する治療は大腸がん・胃がんの比率が高く、その他では、食道がん、肝がん、膵がん、胆管がん等の治療も行っております。手術から化学療法・緩和ケアまで患者さんに寄り添った治療を行っております。
また、当院は立地的に松本医療圏の北部に位置しており大北医療圏からの救急患者の救急疾患も麻酔科の協力のもとに出来る限り対応しております。虫垂炎(盲腸)、胃十二指腸潰瘍穿孔、胆嚢炎などの急性疾患や鼠径ヘルニア(いわゆる脱腸)、胆石症などの疾患のほとんどが腹腔鏡下手術で対応しており、手術による患者さんのからだへの負担を少しでも軽減し、早期に退院できるよう心掛けております。
上位2疾患に関しては、随時パスを見直し積極的に治療にあたっており、在院日数が短縮されました。

内科・総合診療科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし4231.0220.6023.81%83.86 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし2425.3813.528.33%87.08 
050130xx9900x0心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外1024.4017.3810.00%89.10 
080010xxxx0xxx膿皮症 手術・処置等1 なし12.88
0400800499x00x肺炎等(市中肺炎以外かつ75歳以上)手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし19.08 

総合診療科の専門医を配置し、初診外来を中心として幅広く様々な症例を診療科にとらわれず診察しております。
適切な診療科への振り分けとともに、よりスムーズに治療が受けられるよう社会的な入院等にも対応すべく、各部門や多職種と連携して診療を進めております。
地域包括ケア病棟等を活用しながら退院調整やリハビリ等在宅復帰へ向けての支援のため在院日数が伸びております。

救急科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
030400xx99xxxx前庭機能障害 手術なし182.784.730.00%65.39 
160100xx99x00x頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし162.758.380.00%62.12 
060380xxxxx0xxウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし152.605.640.00%47.40 
161070xxxxx00x薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし142.433.627.14%54.14 
010290xxxxxxxx自律神経系の障害132.155.070.00%84.46 

救急搬送患者の積極的な受け入れを行い、救急車応需率は県内トップレベルを維持しております。
救急患者の初期治療・管理を行うため、幅広い疾患の診療を救急専門医が行い、専科診療科に基本的に引き継いでおります。短期入院となるような疾患に関しては救急科での治療も多くなっております。
また急性期の重症患者の治療を専科診療科と緊密な連携をとりハイケアユニット病棟で集中治療にあたっております。

脳神経内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし3130.1620.6016.13%85.26 
010060×2990401脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は22621.5015.703.85%72.85 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし1721.4113.5217.65%87.82 
010040x099000x非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし1358.6919.0923.08%77.62 
010060×2990201脳梗塞3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし 脳血管疾患等リハ等 副傷病なし RankinScale0~2等15.57

脳卒中の専門資格を持った医師が治療にあたっております。
また、地域の病院・診療所、大学病院、訪問看護ステーション等との緊密な連携のもと、積極的なリハビリ介入で在宅復帰を目指し、回復期リハビリテーション病棟を活用して治療を行っております。そのため、全国の平均在院日数より長くなっております。
また専門領域だけでなく、内科医として高齢者の肺炎や尿路感染等の疾患の治療にもあたっており、幅広い疾患に対応しております。
さらに、認知症に対する資格を持った医師・認定看護師とチーム医療にも取り組み治療にあたっております。

泌尿器科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
110070xx02xxxx膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算277.966.780.00%76.11 
110310xx01xxxx腎臓又は尿路の感染症 経尿道的尿管ステント留置術2016.4513.460.00%77.05 
110080xx9903xx前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり1416.7911.647.14%78.00 
110070xx03x0xx膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし148.646.850.00%73.00 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし13.52 

地域の診療所・病院からの紹介患者さんが大変多く、前立腺がんや前立腺肥大症などが特に多くなっています。2023年度より経皮的前立腺吊り上げ術(WAVE治療)を開始したこともあり、前立腺がんの統計が多くなっております。
令和4年度2位であった前立腺悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1ありは、一般病棟での検査入院対応ではなく、地域包括ケア病棟で入院退院のため含まれておりません。
その他腎・尿管がん、膀胱がんなどの悪性腫瘍や、陰嚢内容疾患等の治療を主に行っております。
がんの治療では、検査から手術、ホルモン療法・化学療法、口腔ケアや緩和ケア、在宅医療まで患者さんに寄り添った治療を行っております。
そのほかの症例や手術等に関しては例年と相違なく、高齢者や施設からの繰り返す尿路感染症の患者さんが多い状況であり、地域包括ケア病棟を活用しながら退院調整も行っているため在院日数も長くなってきております。 

脳神経外科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
160100xx99x00x頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし3121,068.3812.90%78.13 
160100xx97x00x頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし2821.849.880.00%75.86 
010060×2990401脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は21121.3615.709.09%67.00 
010060×2990411脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は217.39 
010040x199x0xx非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし22.61 

一次脳卒中センターとして救急や地域の医療機関よりの紹介に対する脳卒中治療を行っています。
脳血管内治療を行うとともに、早期より積極的なリハビリを行い、一般病棟での治療後、地域包括ケア病棟での退院支援・調整や回復期リハビリテーション病棟にて充実したリハビリテーションを行うなど、在宅復帰に向けて多職種連携して取り組んでおります。そのため、全国平均在院日数より長くなっております。

腎臓内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし3723.7620.605.41%89.43 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし1421.2913.520.00%88.07 
110280xx9900xx慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし11.49 
110260xx99x0xxネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2 なし19.94 
0400800499x01x肺炎等(市中肺炎以外かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり21.51 

尿所見異常から始まり、腎生検での糸球体腎炎・ネフローゼ症候群専とその治療、保存期腎不全治療、そして末期腎不全に対してのブラットアクセス造設から血液透析療法、感染性疾患と、腎疾患全般の治療を行っております。
透析療法については、入院透析はもとより80名前後の外来透析も行っており、各種疾患に対し種々のアフェレーシス療法も施行しています。
長期入院、長期経過となりやすい高齢者さんも多いため、早期退院を目指して総合的に診療しております。
また、専門領域以外にも幅広い疾患に対応し、他内科系診療科と連携して高齢者の誤嚥性肺炎等地域包括ケア病棟などを活用しながら、退院支援を進め治療にあたっております。

小児科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040070xxxxx0xxインフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし314.875.860.00%2.19 
040100xxxxx00x喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし275.196.370.00%5.11 
0400801199x00x肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし154.475.620.00%2.47 
040090xxxxxxxx急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)104.505.960.00%2.70 
030240xx99xxxx扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし5.51 

地域の開業医からの紹介患者さんが大半を占め、感染症や呼吸器疾患の症例が多くなっております。
徐々に患者数は回復傾向にあり、地域の中核病院として、必要に応じ県立こども病院や地域の病院・診療所と緊密な連携を取り合って診療にあたっています。

産婦人科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
120220xx01xxxx女性性器のポリープ 子宮全摘術等413.022.780.00%41.88 
120060xx02xxxx子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等173.185.930.00%43.12 
120060xx01xxxx子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等158.009.230.00%46.27 
12002xxx02x0xx子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2 なし2.96 
120070xx01xxxx卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等9.68 

地域の診療所・病院からの紹介患者さんが多く、病診連携を緊密にとりながら、診療にあたっております。
前年度と比して女性性器ポリープ 子宮全摘術等の件数が増加しておりますが、入院・退院病棟が地域包括ケア病棟ではなく一般病棟での入院が多くなったためであり、全体の症例数としては前年度より減少しております。
クリニカルパスを積極的に活用し、予定入院手術を中心に治療にあたっております。

耳鼻咽喉科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
030400xx99xxxx前庭機能障害 手術なし167.944.730.00%66.75 
030240xx99xxxx扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし136.235.510.00%36.85 
030350xxxxxxxx慢性副鼻腔炎117.096.020.00%62.09 
030428xxxxxxxx突発性難聴8.55 
030320xxxxxxxx鼻中隔弯曲症5.80 

予定入院手術はナビゲーションを使用した内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)を中心に行っております。
ナビゲーションシステムを用いることで、術前に撮影したCT画像を見ながら手術道具の先端の位置を確認します。眼や脳などの危険な構造物を確認しながら安全に手術を進めることができます。
近隣の耳鼻咽喉科と緊密な連携をとり、手術件数の増加を目指しております。
また、対応困難な症例については信州大学医学部附属病院と連携を取り対応しております。
その他、急性期疾患は例年と大きな変化はなく、めまい、突破鬱性難聴、扁桃周囲炎等の症例が多くなっています。

糖尿病・内分泌内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし1520.3320.600.00%89.27 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし13.52 
100040xxxxx00x糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし13.15 
10007xxxxxx1xx2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり13.99 
0400801499×013肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり A-DROP スコア319.88 

専門領域の糖尿病患者の教育入院やインシュリンの導入、治療を中心に行っております。
2023年8月より糖尿病治療センターを開設し、より質の高い治療に取り組み、患者さんのQOLの向上を図る事を目的としています。
また、当院で特に多い高齢者の誤嚥性肺炎や尿路感染症などの治療にも他内科系診療科と連携して地域包括ケア病棟などを活用しながら、退院支援を進め治療にあたっております。 

眼科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
020110xx97xxx0白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼113.002.540.00%79.09 
 
 
 
 

クリニカルパスを積極的に活用し、一般病棟でも地域包括ケア病棟でも入院治療可能で、病棟の状況に応じて対応しております。そのため、統計上は症例数が少なくなっております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

 初発    再発病期分類基準(※)版数
Stage IStage IIStage IIIStage IV不明
胃癌251418
大腸癌133928144818
乳癌18
肺癌18
肝癌2118

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院のがん患者は、消化器外科の専門医が多くの疾患をみているため、大腸癌、胃癌が大半を占めております。肝癌に関しては、転移性肝癌が非常に多くなっており、手術や化学療法はもとより、緩和ケアや口腔ケアにもあたり患者さんに寄り添った治療を行っております。
なお、2024年度より口腔外科が常勤となりましたので、より一層口腔ケアに力を入れ、患者さんのQOLの維持に繋げていきます。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

 患者数平均在院日数平均年齢
軽症
中等症3513.9776.40
重症2023.8084.55
超重症
不明

施設・地域から紹介される高齢の患者さんが多く、重症疾患が昨年より増加しております。内科系診療科で連携を取り分担して治療にあたっております。平均在院日数は、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟等での治療や、退院支援調整等も含む場合もあり、長くなっております。

脳梗塞の患者数等

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 180 44.36 79.17 13.02%
その他 12 47.42 81.25 0.52%
患者数・在院日数ともに増加しておりますが、回復期リハビリテーション病棟でのリハビリを長期にわたって行う症例もあるため、長くなっております。また、転院率が多くなっておりますのは、脳神経外科医の常勤医が1名であるため、手術適応患者さんは信州大学医学部付属病院等に転院となっております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

整形外科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K0461骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿904.0937.292.22%79.92 
K1425脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓切除 等592.2516.581.69%72.42 
K0462骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨571.8613.070.00%62.79 
K142-4経皮的椎体形成術359.5420.690.00%83.80 
K0811人工骨頭挿入術 肩、股275.2640.593.70%82.44 

脊椎の手術療法では、大きな術野を伴わずにすむ手術も積極的に行っており、経皮的椎体形成術や、椎間板ヘルニアに対する椎間板内酵素注入療法・セメントスクリューなども使用しております。また、経皮的椎弓根スクリュー固定、頚椎人工椎間板置換術のような最新手術にも取り組んでおります。

消化器外科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 60 1.10 2.30 0.00% 70.02
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 51 1.80 9.59 0.00% 65.18
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 等 22 0.77 3.00 0.00% 39.64
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 22 6.00 10.64 0.00% 77.00
K719-21 腹腔鏡下結腸切除術(小範囲切除、結腸半側切除) 14 0.93 6.79 0.00% 62.86
消化器にできた”がん”に対する手術治療として、主に胃や大腸がんに対しては傷が少なく、術後の回復が早いからだに優しい手術”腹腔鏡下手術”を積極的に導入しており、2023年度は大腸がん手術の約92.3%、胃がんの手術の71.4%が腹腔鏡下で占めております。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 44 1.66 12.18 2.27% 79.36
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 等 34 1.26 8.53 0.00% 72.74
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 等 22 0.00 5.18 0.00% 76.05
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 21 0.71 1.29 0.00% 70.05
K654 内視鏡的消化管止血術 17 0.41 10.29 0.00% 81.53
 

内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術の当院の治療について

主に大腸ポリープに関しては、まず大腸内視鏡、色素内視鏡、NBI併用拡大内視鏡による内視鏡診断をしっかり行い、腫瘍性ポリープか、それ以外のポリープか内視鏡診断を行っております。
腫瘍性ポリープの場合は、その異型度まで診断しており、異型度強いと予測される病変については断端の扱いに注意して治療を選択しております。非腫瘍性ポリープは治療せず経過観察することがほとんどです。
腫瘍性ポリープの場合は、10㎜以下であれば熱凝固を伴わないポリープ切除(CSP:Cold Snare Polypectomy)をその場で行い帰宅して頂いております。10㎜以上の場合は、ポリープ基部にボスミン加生理食塩水を局所注射して周辺粘膜を含めて切除する粘膜切除(EMR:Endoscopic mucosal resection)を行っております。病変の大きさなどにより入院する場合と帰宅する場合があります。
側方伸展腫瘍(LST:Lateral spreading mucosal resection)は内視鏡的粘膜下剥離術(ESD:Endoscopic submucosal Dissection)を行うため5‐7日の入院を要します。切除後の標本は回収してきれいに広げ病理診断を行い、病理組織診断により経過観察期間などを決定しております。

胆膵内視鏡領域では、主に総胆管結石性胆管炎、胆管癌、膵癌に対する内視鏡的逆行性水胆管造影検査や超音波内視鏡検査が主な内容となっております。主な処置内容としては、乳頭切開術やバルーン拡張術、結石除去術、各種胆道ステント留置術、超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)、細胞組織学的検査などです。
超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)とは、超音波内視鏡(EUS)を用いて腫瘍に対して細い針を刺し、腫瘍細胞を回収する検査です。この回収された検体を用いて組織診を行い腫瘍の診断を行います。この超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)での正確な組織診断は腫瘍の治療方針決定に非常に有用です。この検査では鎮静剤とで鎮痛剤の静脈投与を行いますので、苦痛は伴わず受けることが出来ます。また検査の翌日より食事も可能です。疾患や病状に応じて外科とも連携し総合的に質の高い医療を提供できるよう努力しております。

循環器内科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K5493経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの  等711.412.580.00%72.42 
K5463経皮的冠動脈形成術 その他のもの591.472.861.69%72.51 
K5491経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの330.039.793.03%69.94 
K616四肢の血管拡張術・血栓除去術332.0910.736.06%77.97 
K5972ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合172.358.820.00%84.94 

循環器病センターの開設により、治療開始・還流開始時間が早くなり、急性心筋梗塞に対する手術が増加しました。来院から手術開始までの時間をいかにスムースに繋げ、患者さんのリスクを減らせるか、センター化により改善する事が出来るようになりました。

泌尿器科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K8036イ膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの381.036.180.00%75.42 
K783-2経尿道的尿管ステント留置術230.1314.780.00%77.30 
K841-6経尿道的前立腺吊上術(経尿道的水蒸気治療) 等142.292.210.00%81.43 
K8412経尿道的前立腺手術 その他のもの 
K773-2腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 

2023年度より経皮的前立腺吊り上げ術(WAVE治療)を開始しました。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K872-32 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 その他のもの 等 41 1.00 1.02 0.00% 41.88
K877 子宮全摘術 17 1.00 6.00 0.00% 48.41
K8732 子宮鏡下子宮筋腫摘出術 その他のもの 17 1.00 1.18 0.00% 43.12
K867 子宮頸部(腟部)切除術
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 開腹によるもの
クリニカルパスを積極的に活用し、予定短期入院手術を中心に行っております。

脳神経外科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K164-2慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術192.1129.700.00%83.47 
K609-2経皮的頸動脈ステント留置術 
K1781脳血管内手術 1箇所 
K664胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 
K145穿頭脳室ドレナージ術 

例年と変わらず、常勤医1人でも可能な手術を中心に行っております。また、信州大学医学部付属病院と連携を取り、緊急手術(血管内手術)を行う事もあります。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 11 1.00 1.00 0.00% 79.09
月6症例平均で白内障2泊3日の入院手術を行っております。

腎臓内科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K6121イ末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純)153.2011.130.00%72.47 
K616-41経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 
K616-42経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) 
K783-2経尿道的尿管ステント留置術 
K651内視鏡的胃、十二指腸ステント留置術 

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる
手術・処置等の合併症は、術後の創部感染や内視鏡後の後出血で、3~4日程度の経過観察、処置等になります。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
56153595.37

ほぼ実施されているが、緊急入院等の症例特に緊急内視鏡手術症例の算定率が低くなっており、改善に取り組んでいきます。

血液培養2セット実施率

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に 2件以上ある日数(分子) 血液培養2セット実施率
795 709 89.18
前年度、実施率が著しく低かったため、委員会や検査課中心に医師へのオーダー徹底周知をおこない、大きく改善が見られた。今後もより実施率を上げ、より良い医療が提供できるよう取り組んでいきます。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施
49443688.26

実施率に前年度との大きな差はないが、少しずつ改善されてきている。今後も継続して取り組みんで実施率の向上を目指す。