令和6年度 安曇野赤十字病院 病院指標 | 長野県安曇野市 安曇野赤十字病院

長野県安曇野市豊科5685番地

令和6年度 安曇野赤十字病院 病院指標

年齢階級別退院患者数

年齢区分0~10~20~30~40~50~60~70~80~90~
患者数170686810220131651111411438753

当院の位置する安曇野市の2024年10月1日現在の総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率) は、32.1%となっております。
当院の患者層も上記のように、高齢者が圧倒的に多く、65歳以上が約74.1%を占
め、高齢化の深刻な状況は変わりありません。
前年度より患者数の回復は見られますが、若年層の増加に比べ圧倒的に80代の患者数が増加しております。

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし8524.0420.7811.76%86.59 
060100xx01xxxx小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術742.082.570.00%65.59 
060340xx03x00x胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術処置等2なし 定義副傷病名なし748.398.881.35%75.89 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし5714.7013.665.26%84.53 
060102xx99xxxx穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし326.727.600.00%68.94 

当院の肝硬変患者の入院診療は、これまで外来診療や他院で長期診療されてきて、腹水や肝性脳症などの肝不全症状が増悪した高齢患者が主体です。65歳以下の肝移植適応のある年齢層の方には、肝移植も踏まえた施設への紹介も行っております。

基本方針は、まずは安静や食事療法などの生活面の改善と、肝臓専門医による投薬の調節・コントロールを行い、肝機能を維持することを主体としています。これにより、少しでも肝臓の寿命を延ばすことを目標としています。最近は、肝性脳症に対する難吸収性抗菌薬や、アルブミンの合成を促す分岐鎖アミノ酸製剤、腹水調節の利尿剤など、いくつかの新しい内服薬が登場し、管理を徹底することで肝予備能の長期維持も期待できます。

これらの治療でコントロールできない際には、腹水の穿刺吸引や濾過濃縮再静注療法(CART療法)なども併用します。終末期となられた肝硬変・肝不全患者に対しても、基本的には当院へ入院のままで終末期医療への対応をしています。また、肝がんを合併している肝硬変患者の診療も、緩和療法を含めて少しでも患者さんが苦痛なく、QOLを保てるよう診療支援しております。

専門領域の疾患の傾向は、例年と大きな変化はありません。小腸大腸の良性疾患については、前年度は入院受け入れ病棟が地域包括ケア病棟であったため統計に反映されておりませんでしたが、今年度は基本的に一般病棟での入院であったため上位になっております。専門領域の症例に関しては、パスの見直しや積極的な活用により、平均在院日数も全国平均より短くなっています。腸疾患が常に上位に入っていますが、前年度は虚血性腸炎やウイルス性腸炎、今年度は憩室性疾患(憩室炎)が多くなっております。

専門領域の疾患以外に、誤嚥性肺炎や尿路感染症の患者の受け入れも多く、地域包括ケア病棟を活用しながら独居患者や高齢者の退院調整を行っているため、若干全国平均在院日数より長めになっております。

循環器内科

 

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
050050xx0200xx狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし984.644.180.00%74.01 
050130xx9900x0心不全 手術なし 手術処置等1なし 手術処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外7820.6917.336.41%87.78 
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術処置等2なし5822.0920.7813.79%89.05 
050050xx9910xx狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外462.963.072.17%74.13 
050030xx03000x急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等 手術処置等1-なし、1あり 手術処置等2なし 定義副傷病名なし439.8611.372.33%71.42 

循環器救急は24時間365日対応しております。

2023年5月に血管内治療センターを開設し、救急受け入れ体制を円滑に行えるようになったことにより、前年度は急性心筋梗塞や狭心症の患者数が多くなっておりました。治療後の継続診療がある程度落ち着いた患者は紹介元へお返しするなど、地域連携の強化により患者数は減少しておりますが、急性期治療の必要な患者の受け入れは随時対応しております。

前年度と大きな相違はありませんが、心不全症例は、若干前年度より在院日数が短縮されたものの、高齢者や独居患者等の退院調整で全国平均在院日数より多少長くなっております。専門領域の狭心症・心筋梗塞関連疾患に関しては、パスの見直しや新規作成を行い、若干平均在院日数が短縮されております。

整形外科

 

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
160800xx02xxxx股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等7628.2425.297.89%84.20 
070343xx99x1xx脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2 1あり662.202.560.00%71.42 
070370xx99xxxx骨粗鬆症 手術なし6127.0021.263.28%83.79 
160690xx99xxxx胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし5623.5719.163.57%79.43 
070343xx97x0xx脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術処置等2なし5516.8315.410.00%72.78 

当院は日本脊椎脊髄病学会認定の脊椎脊髄指導医資格を持った脊椎専門医が2名おります。
当院の特色である脊椎疾患、高齢者の転倒や骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折も含め、上位の大半を占めております。

地域の脊椎脊髄病患者の時代とニーズに合わせた医療を提供し、生活レベルの維持向上、健康寿命延伸を目指し、2025年7月1日より脊椎脊髄病センターを開設致しました。これにより、運動器疾患である脊椎脊髄病患者個々のライフスタイルに合わせたオーダーメイドの治療ができるよう、専門的な知識を持った医療スタッフが一丸となって治療目標に向かってサポートいたします。

また、高齢者の転倒による大腿骨骨折症例も大変多く、大きな要因である骨粗鬆症の投薬治療を受けていない患者が半数以上いることから、大腿骨骨折後の二次性骨折予防チームも立ち上げました。多職種・地域の医療機関・行政機関等と緊密な連携をとり、また地域住民と一体となって、骨粗鬆症の治療を継続することにより二次性骨折を予防し、健康寿命の延伸に貢献することを目標としております。

消化器外科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
060160x001xxxx鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等694.204.540.00%69.32 
060335xx0200x胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし556.187.050.00%62.56 
060035xx0100xx結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術処置等1なし 手術処置等2なし2612.0414.810.00%76.00 
060035xx99x5xx結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2-5あり204.054.420.00%79.65 
060150xx03xxxx虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等204.805.320.00%40.90 

当院の消化器外科のスタッフは4名で、主に消化器に生じた疾患に対する治療を行っております。

消化器がんに対する治療は大腸がん・胃がんの比率が高く、その他では、食道がん、肝がん、膵がん、胆管がん等の治療も行っております。手術から化学療法・緩和ケアまで、患者に寄り添った治療を行っております。

また、当院は立地的に松本医療圏の北部に位置しており、大北医療圏からの救急疾患にも麻酔科の協力のもと、できる限り対応しております。

虫垂炎(盲腸)、胃・十二指腸潰瘍穿孔、胆嚢炎などの急性疾患や、鼠径ヘルニア(いわゆる脱腸)、胆石症などの疾患の殆どが腹腔鏡下手術で対応しており、手術による患者の体への負担を少しでも軽減し、早期に退院できるよう心がけております。

順位の変動はありますが、基本的な疾患の傾向は大きく変わっていません。悪性腫瘍に関しては、上記のとおり大腸がん(結腸がん)が多くなっております。

パスの見直しや新規作成を行ったことにより、前年度よりさらに在院日数は短縮され、すべての症例において全国平均在院日数より短くなっております。

脳神経内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
010060xx99x40x脳梗塞 手術なし 手術処置等2-4あり 定義副傷病名なし6721.3316.891.49%79.28 
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術処置等2なし2629.6520.7819.23%82.27 
010060xx99x20x脳梗塞 手術なし 手術処置等2-2あり 定義副傷病名なし2522.0816.948.00%80.24 
010230xx99x00xてんかん 手術なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし1116.546.890.00%77.00 
010060xx99x41x脳梗塞 手術なし 手術処置等2-4あり 定義副傷病名あり1138.7329.669.09%83.91 

脳卒中の専門資格を持った医師、認知症に対する資格を持った医師が認定看護師とチーム医療に取り組み、治療にあたっております。

また、地域の病院・診療所、大学病院、訪問看護ステーション等との緊密な連携のもと、積極的なリハビリ介入で在宅復帰を目指し、回復期リハビリテーション病棟を活用して治療を行っております。

前年度と比較して誤嚥性肺炎や尿路感染症の疾患よりも専門領域の疾患が多く、特に脳梗塞疾患が著しく増加し、てんかん症例も多くなっております。平均在院日数が全国平均在院日数より1週間程度長くなっておりますが、高齢者や独居患者が多く、地域包括ケア病棟を利用するなど退院調整に時間を要しております。

泌尿器科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
110080xx991xxx前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1あり372.462.450.00%72.73 
110070xx02xxxx膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算317.976.750.00%73.97 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし1910.1613.660.00%82.11 
110200xx02xxxx前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等118.007.770.00%73.18 
110070xx03x0xx膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術処置等2なし107.706.810.00%79.10 

地域の診療所・病院、施設等からの紹介患者が大変多く、前立腺がんや膀胱がん、尿路感染症が多くなっております。

がんの治療では、検査から手術、ホルモン療法・化学療法、口腔ケアや緩和ケア、在宅医療まで、患者に寄り添った治療を行っております。

前年度の統計とは大きく変わっておりますが、これは前立腺針生検の検査入院を一般病棟で受け入れたことによるものです。基本的な疾患傾向に相違はありません。

尿路感染症の在院日数はかなり短縮されましたが、手術を行う疾患は平均在院日数より多少長くなっており、パスの見直しを検討しています。

小児科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040070xxxxx0xxインフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし524.386.980.00%1.58 
0400801199x00x肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし424.605.610.00%6.00 
040100xxxxx00x喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし235.656.380.00%4.74 
040100xxxxx00x喘息 手術処置等2なし 定義副傷病名なし123.335.558.33%4.33 
030240xx99xxxx扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし114.455.639.09%3.45 

地域の中核病院として、必要に応じ県立こども病院や地域の病院・診療所と緊密な連携を取り合って診療にあたっています。

感染症や呼吸器疾患が多い傾向に変わりはありませんが、患者数は回復傾向となっています。平均在院日数も全国平均より短くなっております。

救急科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
030400xx99xxxx前庭機能障害 手術なし172.594.670.00%76.06 
160100xx99x00x頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし137.777.990.00%74.08 
010290xxxxxxxx自律神経系の障害121.924.870.00%76.75 
160100xx97x00x頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術処置等2なし 定義副傷病名なし113.279.830.00%73.73 
160400xx99x0xx胸郭・横隔膜損傷 手術なし 手術処置等2なし9.39 

救急搬送患者の積極的な受け入れを行い、救急車の受け入れ件数は、松本医療圏内トップクラスを維持しております。

救急患者の初期治療・管理を行うため、幅広い疾患の診療を救急専門医が行い、専門診療科へ引き継いでおります。また、急性期の重症患者の治療を専門診療科と緊密な連携を取り、ハイケアユニット病棟で集中治療にあたっております。

昨年同様、めまいや外傷等の短期入院患者に対しては救急科での治療も多く、上記のような統計となっております。

腎臓内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし3722.8520.782.94%86.91 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし2121.5213.664.76%87.33 
0400800x99x0xx肺炎等(市中肺炎以外) 手術なし 手術処置等2なし2015.2018.1610.00%87.40 
0400802499x0xx肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術処置等2なし16.40 
110280xx9900xx慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術処置等1なし 手術処置等2なし11.35 

尿所見異常から始まり、腎生検での糸球体腎炎・ネフローゼ症候群とその治療、保存期腎不全治療、そして末期腎不全に対してのブラッドアクセス造設から血液透析療法、感染性疾患と、腎疾患全般の治療を行っております。

透析療法については、入院透析はもとより70名前後の外来透析も行っており、各種疾患に対し種々のアフェレーシス療法も施行しております。

長期入院、長期経過となりやすい高齢者も多いため、早期退院を目指して総合的に診療しております。

また、専門領域以外にも幅広い疾患に対応し、他内科系診療科と連携して高齢者等の誤嚥性肺炎・肺炎や尿路感染症等に対し、地域包括ケア病棟を活用しながら退院支援を進め、治療にあたっております。

内科・総合診療科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし2730.4420.7822.22%88.33 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし2429.0413.660.00%85.04 
0400802499x0xx肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術処置等2なし2122.9516.400.00%84.00 
100380xxxxxxxx体液量減少症1217.7510.260.00%83.08 
040100xxxxx00x喘息 手術処置等2なし 定義副傷病名なし18.68 

総合診療科の専門医を配置し、初診外来を中心として幅広く様々な症例を診療科にとらわれず診察しております。

適切な診療科への振り分けとともに、よりスムーズに治療を受けられるよう社会的な入院等にも対応すべく、各部門や多職種と連携して診療を進めております。

地域包括ケア病棟を活用しながら、高齢者や独居患者の退院調整、リハビリ等の在宅復帰に向けた支援のため、在院日数が全国平均より長くなっております。

産婦人科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
120220xx01xxxx女性性器のポリープ 子宮全摘術等553.002.720.00%40.29 
120060xx02xxxx子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等183.225.880.00%46.83 
120060xx01xxxx子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等178.189.200.00%46.71 
12002xxx01x0xx子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術処置等2なし9.84 
12002xxx02xxxx子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等2.92 

地域の診療所・病院からの紹介患者が多く、病診連携を緊密に取りながら、診療にあたっております。

疾患の傾向は例年と大きな変化はありません。子宮内膜ポリープ切除術は長野県下でも一番多く行っております。

2025年度より非常勤医が1名増えたことにより、腹腔鏡下の婦人科手術も導入となりました。患者の体の負担を少しでも軽減し、早期に退院できるよう多職種が連携して診療にあたっております。

糖尿病・内分泌内科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし1824.3320.7811.11%86.78 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし1421.7113.6621.43%85.36 
0400802499x0xx肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術処置等2なし16.40 
10007xxxxxx1xx2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり13.77 
0400800x99x0xx肺炎等(市中肺炎以外) 手術なし 手術処置等2なし18.16 

2023年8月より糖尿病治療センターを開設し、より質の高い治療に取り組み、患者のQOL向上を図ることを目的としています。

専門領域の糖尿病患者の教育入院やインスリンの導入、治療を中心に行っております。

また、高齢者の誤嚥性肺炎・肺炎や尿路感染症等の治療にも、他内科系診療科と連携して地域包括ケア病棟を活用しながら、退院支援を進め治療にあたっております。

脳神経外科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
010060xx99x40x脳梗塞 手術なし 手術処置等2-4あり 定義副傷病名なし2219.7716.894.55%71.00 
160100xx97x00x頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術処置等2なし 定義副傷病名なし1611.319.836.25%79.81 
160100xx99x00x頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし1221.177.998.33%86.25 
010040x099000x非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術処置等1なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし1125.2718.680.00%78.82 
010060xx99x41x脳梗塞 手術なし 手術処置等2-4あり 定義副傷病名あり1038.3029.6630.00%81.20 

一次脳卒中センターとして、救急および地域医療機関からの紹介に基づき脳卒中治療を行っています。前年度は常勤医不在の影響で症例数が減少しましたが、今年度からは新たに体制が整い、脳神経内科や救急科と連携しながら診療を行っています。現在は、早期からの積極的なリハビリテーション介入や在宅復帰を目指した多職種連携を推進するとともに、地域連携パスの整備を進め、より円滑な在宅復帰を支援できる体制づくりに努めています。

耳鼻咽喉科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
030240xx99xxxx扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし105.605.630.00%38.50 
030230xxxxxxxx扁桃、アデノイドの慢性疾患7.35 
030350xxxxxxxx慢性副鼻腔炎5.84 
030400xx99xxxx前庭機能障害 手術なし4.67 
030240xx01xx0x扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 定義副傷病名なし7.65 

地域の診療所・病院からの紹介患者が多く、病診連携を緊密に取りながら、診療にあたっております。

今年度は、地域包括ケア病棟への直接入退院が多く、統計上に反映されておりませんが、扁桃炎や副鼻腔炎の手術症例が多くなっております。K340-5内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(複数洞)副鼻腔手術 15件、K3772 口蓋扁桃手術(摘出)15件の手術実績があり、その他の手術も積極的に行っております。

眼科

DPCコードDPC名称患者数平均在院日数(自院)平均在院日数(全国)転院率平均年齢患者用パス
020110xx97xxx0白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼443.002.490.00%74.73 
020110xx99xxxx白内障、水晶体の疾患 手術なし2.37 
 
 
 

高齢者の白内障手術入院を主に行っております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

 初発    再発病期分類基準(※)版数
Stage IStage IIStage IIIStage IV不明
胃癌14151218
大腸癌2452275818
乳癌18
肺癌18
肝癌2918

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院のがん患者は、消化器内科・消化器外科の専門医が多くの疾患を見ているため、大腸がん、胃がんが大半を占めております。

肝がんに関しては、転移性肝がんが非常に多くなっており、手術や化学療法はもとより、緩和ケアや口腔ケアにもあたり、患者に寄り添った治療を行っております。

なお、2025年度より呼吸器内科医が常勤となりましたので、今後は肺がんの患者の対応も可能となります。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

 患者数平均在院日数平均年齢
軽症167.8150.19
中等症4614.3081.65
重症1619.5084.44
超重症
不明

施設・地域から紹介される高齢の患者が多く、患者数が増加しております。今年度は比較的若い方の肺炎症例も多く、軽症者の平均年齢は50代となっております。

内科系診療科で連携をとり、分担して治療にあたっております。

地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟を活用しながら、在宅復帰に向けて退院支援を行っております。

脳梗塞の患者数等

発症日から患者数平均在院日数平均年齢転院率
3日以内16238.5779.196.82%
その他1453.2181.210.57%

患者数は微減しておりますが、発症3日以内の平均在院日数は前年度より短縮しております。

一次脳卒中センターとして多職種が連携し、積極的な早期リハビリの介入・回復期リハビリテーション病棟への早期転入や退院支援により、5.79日の短縮となりました。転院率も減少し、当院で治療し早期退院へつなげております。

2024年度は神経外科医の常勤医が不在のため、手術適応患者は信州大学医学部附属病院等に転院となっております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

整形外科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K0462骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨731.688.632.74%72.64 
K1425脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓切除 等591.7315.640.00%72.81 
K0461骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿695.0122.518.70%83.49 
K142-4経皮的椎体形成術3911.4615.720.00%83.46 
K1422脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後
側方固定)
253.1223.240.00%71.36 

脊椎の手術療法では、大きな術野を伴わずにすむ手術も積極的に行っており、経皮的椎体形成術や、椎間板ヘルニアに対する椎間板内酵素注入療法・セメントスクリューなども行っております。また、経皮的椎弓根スクリュー固定、頚椎人工椎間板置換術のような最新手術にも取り組んでおります。

その他、2019年度より信州大学医学部附属病院から下肢の専門医が1週間に1回、月3~4症例当院で手術を行うようになり、下肢の関節鏡手術や人工関節手術が当院でも可能となり、症例数が増加しております。

消化器外科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K672-2腹腔鏡下胆嚢摘出術651.713.770.00%61.62 
K634腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)621.022.210.00%68.66 
K719-3腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術282.829.640.00%75.86 
K718-21腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 等210.382.950.00%41.24 
K655-22腹腔鏡下胃切除術 悪性腫瘍手術 等131.3115.150.00%73.54 

消化器にできたがんに対する手術治療として、主に胃や大腸がんに対しては、傷が少なく術後の回復が早い、からだにやさしい手術「腹腔鏡下手術」を積極的に導入しております。2024年度は、大腸がん手術の約85.7%、胃がん手術の約88.2%が腹腔鏡下手術で占めております。

消化器内科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K7211内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等680.91.220.00%66.34 
K6871内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 等521.067.561.92%73.06 
K688内視鏡的胆道ステント留置術321.6310.470.00%80.25 
K6852内視鏡的胆道結石除去術 その他のもの 等191.426.530.00%78.58 
K722小腸結腸内視鏡的止血術160.829.380.00%74.32 

 

内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術の当院の治療について

主に大腸ポリープに関しては、まず大腸内視鏡、色素内視鏡、NBI併用拡大内視鏡により、腫瘍性ポリープか、それ以外のポリープか内視鏡診断をしっかり行っております。

腫瘍性ポリープの場合は、その異型度まで診断しており、異型度の強いと予測される病変については断端の扱いに注意して治療を選択しております。非腫瘍性ポリープは治療せず経過観察することが殆どです。

腫瘍性ポリープの場合は10mm以下であれば、熱凝固を伴わないポリープ切除(CSP:Cold Snare Polypectomy)をその場で行い、帰宅して頂いております。10mm以上の場合は、ポリープ基部にボスミン加生理食塩水を局所注射して周辺粘膜を含めて切除する粘膜切除(EMR:Endoscopic Mucosal Resection)を行っております。病変の大きさなどにより、入院する場合と外来の場合があります。

側方発育型腫瘍(LST:Laterally Spreading Tumor)は内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)を行うため、5~7日の入院を要します。切除後の標本は回収してきれいに広げ、病理組織診断を行い、結果により経過観察期間などを決定しております。

胆膵内視鏡領域では、主に総胆管結石性胆管炎、胆管がん、膵がんに対する内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)や超音波内視鏡検査が主な内容となっております。主な処置内容としては、乳頭切開術やバルーン拡張術、結石除去術、各種胆道ステント留置術、超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)、細胞組織学的検査などです。

超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)とは、超音波内視鏡(EUS)を用いて腫瘍に対して細い針を刺し、腫瘍細胞を回収する検査です。この回収された検体を用いて組織診断を行い、腫瘍の種類や進行度を診断します。この超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)での正確な組織診断は、腫瘍の治療方針決定に非常に有用です。この検査では鎮静剤と鎮痛剤の静脈投与を行いますので、苦痛は伴わず受けることができます。また、検査の翌日より食事も可能です。

疾患や病状に応じて消化器外科とも連携し、総合的に質の高い医療を提供できるよう努力しております。

循環器内科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K5493経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの  等912.594.683.30%73.92 
K5491経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの360.089.832.78%71.86 
K616四肢の血管拡張術・血栓除去術272.049.1111.11%78.85 
K5972ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合162.757.756.25%78.81 
K5492経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの140.158.850.00%75.15 

血管内治療センターの開設により、来院から手術開始までの時間をいかにスムーズに繋ぎ、患者のリスクを減らせるかという課題を改善することができ、治療開始・還流開始時間が早くなったことで、急性心筋梗塞に対する手術が多くなっております。

また、急性期治療後も一定期間必要な治療を継続的に行っており、手術件数が増加しております。

泌尿器科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K8036イ膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの411.495.952.44%75.95 
K8412経尿道的前立腺手術 その他のもの 
K841-7経尿道的前立腺水蒸気治療 
K783-2経尿道的尿管ステント留置術 
K6113抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 (頭頸部その他) 

2023年度より経皮的前立腺水蒸気治療(WAVE台療)を開始し、症例数は減少しておりますが継続して行っております。

産婦人科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K872-32子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 その他のもの 等601.001.000.00%41.45 
K8732子宮鏡下子宮筋腫摘出術 その他のもの151.001.270.00%46.00 
K877子宮全摘術121.006.000.00%52.67 
K8721子宮筋腫摘出(核出)術 腹式 
K9091イ流産手術 妊娠11週までの場合 手動真空吸引法によるもの 

子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術は、長野県内で一番多く行っております。

眼科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K2821ロ水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの441.001.000.00%74.73 
 

高齢者の白内障手術を2泊3日で行っております。

腎臓内科

Kコード名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K6121イ末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純)153.2011.130.00%72.47 
K616-41経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 
K616-42経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) 
K783-2経尿道的尿管ステント留置術 
K651内視鏡的胃、十二指腸ステント留置術 

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC傷病名入院契機症例数発生率
130100播種性血管内凝固症候群同一
異なる
180010敗血症同一
異なる
180035その他の真菌感染症同一
異なる
180040手術・処置等の合併症同一
異なる

手術・処置等の合併症は、術後の創部感染や内視鏡後の後出血、人工関節の脱臼などです。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが 「中」以上の手術を施行した 退院患者数(分母) 分母のうち、肺血栓塞栓症の 予防対策が実施された患者数(分子) リスクレベルが「中」以上の手術を 施行した患者の肺血栓塞栓症の 予防対策の実施率
542 512 94.46%

血液培養2セット実施率

血液培養オーダー日数(分母)血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
86280993.85%

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

広域スペクトルの抗菌薬が 処方された退院患者数(分母) 分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日 までの間に細菌培養同定検査が 実施された患者数(分子) 広域スペクトル抗菌薬使用時の 細菌培養実施
486 418 86.01%

転倒・転落発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数(分子)転倒・転落発生率
762861692.22%

転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)

退院患者に発生した、影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数

(分子)

転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

分子の値が10件未満と小さく、医療の質として良好な結果ですが、値が小さすぎるため「-(ハイフン)」で表示しています。

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数(分母)分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数(分子)手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
72371398.62%

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは除外条件に該当する患者を除いた入患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の発生患者数(分子)d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
73331560.08%

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

65歳以上の退院患者数(分母)分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数(分子)65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
3462301787.15%

身体的拘束の実施率

退院患者の在院日数の総和(分母)分母のうち、身体的拘束日数の総和(分子)身体的拘束の実施率
71716790911.03%