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内科研修カリキュラム 安曇野赤十字病院内科

(内科・呼吸器科・循環器科・消化器科)

 

Ⅰ.研修スケジュール

研修1年目には一般内科、循環器科、呼吸器科、消化器科、神経内科(カリキュラム別掲)を6ヶ月で研修し、希望者はさらにこれらの専門科のうち自由選択で3ヶ月間選択科目の枠で研修する。
卒後研修においてはプライマリーケア研修が主眼であり、病棟では各専門科に対応した患者さんを指導医とマンツーマンで診療にあたる。外来では初診患者さんを指導医の診察に先立って問診と診察を行い必要な検査を指導医の助言を得て行う。その後、指導医の診察に同席し鑑別診断、治療を検討する。
毎日定期的に各内科領域の専門医よりプライマリーケアに必要な内容を中心としたレクチャーを受ける。

 

1.月間スケジュール

1ヶ月目 2-3ヶ月目 4ヶ月目
*病棟業務に必要なコミュニケーションの確立
*オーダリング方法(検査、処方、注射)の習得
*医療面接および基本的診察の習得
*医療記録の作成管理
*基本的診療手技(注射、採血、胃管、導尿)の習得
*基本的臨床検査(心電図、細菌学的検査など)の習得
*清潔操作の習得
*日和見感染予防の指導と実施
*インフォームドコンセントが実施できる
*クリニカルパスを理解し活用できる
*自ら診療計画を作成し指導医の管理下に患者に説明できる
*療養指導と薬物治療ができる
*輸液、輸血計画を立て実施できる
*局所麻酔法を理解し、腰椎穿刺や体腔穿刺を経験する
*退院時の診療計画に参画する
*EBMに基づいたデータを電子媒体を利用して収集し応用する
*クリニカルカンファランスで症例提示をする
*症例一覧を作成し、自らの研修過程を考察する
*中心静脈穿刺を経験する
*超音波検査を自ら実施し結果を解釈できる

 

2.週間スケジュール

 
午前 内科新患カンファランス
内科外来新患予診
内科新患カンファランス
消化器内視鏡見学
内科新患カンファランス
心エコー見学
内科新患カンファランス
内科外来新患予診
内科新患カンファランス
腹部超音波検査見学
午後 指導医とともに病棟業務
内科外科カンファランス
心臓カテーテル検査見学
循環器カンファランス
指導医とともに病棟業務
糖尿病教室、透析室見学
気管支鏡検査見学
呼吸器カンファランス
指導医とともに病棟業務
消化器カンファランス

 

Ⅱ.研修内容

胸部X線およびCT読影

肺機能検査、血液ガス検査の理解

気管支鏡検査

胸腔トロッカーカテーテル挿入

人工呼吸器の管理

市中肺炎、院内肺炎の治療

間質性肺疾患、COPDの治療管理

肺癌化学療法の習得

心臓超音波検査

心臓カテーテル検査

急性および慢性心不全の管理

急性心筋梗塞の管理

体外式一時ペーシング、直流除細動の実施

上部消化管内視鏡検査

腹部超音波検査

消化管X線検査の読影

腹部CTの読影

生活習慣病の診療指導

骨髄穿刺

血液透析法の実習

症例報告発表および論文作成

 

Ⅲ.研修目標

 

1.一般目標(GIO:General Insutructual Objectives)

(1)内科は医学の中で中核をなす臨床科であることを理解する。

(2)患者さんを全身的かつ全人的に診療できるようにする。

(3)臨床医として必須かつ基本的な内科診療に関する知識、技能および態度を習得する。

 

2.行動目標(SBO:Specific Behavior Objectives)

A 内科研修において経験すべき診察法、検査、手技

(1)基本的内科診察能力

1)医の倫理に立脚し患者、家族の人格と人権を尊重できる

2)信頼に基づく好ましい医師患者関係を構築できる

3)インフォームド・コンセントの重要性を理解し実行できる

4)自己の能力の限界を自覚し他の専門職と連携できる

5)他の医療関係者の業務を知り、チーム医療を率先して実行できる

6)POSによる診療録の記載ができる

7)問題を正しく把握し適切な検査、治療計画が立てられる

8)処方箋、指示書が適切に記載できる

9)必要な記録を添えて他医に紹介、転送できる

10)紹介患者について適切な返書を記載できる

11)保健医療と医療経済に関する知識を正しく理解できる

12)医療関係文書が適切に記載できる

13)診療経過の問題点を総合的に整理、分析、判断、評価できる

14)文献検索を含めた情報の収集管理ができる

15)症例呈示、要約が適切にできる

16)死亡に際しては剖検を薦め、これに立ち会う

 

(2)内科診察法

1)面接および正しい病歴の聴取が適切にできる

2)全身の観察(バイタルサイン、精神状態、皮膚や表在リンパ節の観察を含む)

3)頭頸部の診察(口腔、咽頭の観察、甲状腺の触診を含む)

4)胸部の診察

5)腹部の診察(直腸診を含む)

6)神経学的診察

 

(3)基本的内科臨床検査

1)自ら実施できる検査

検尿、検便、血算、出血時間、血液型判定および交差適合試験、血糖、動脈血ガス分析、心電図、検痰(グラム染色、抗酸菌染色)、超音波検査

 

2)結果を解釈できる検査

血液生化学的検査、血液免疫学的検査、肝機能検査、腎機能検査、肺機能検査、内分泌学的検査、細菌学的検査、薬剤感受性検査、単純X線検査、造影X線検査、X線CT検査、MRI検査、細胞診および病理組織検査、内視鏡検査

 

(4)基本的治療法

1)基本的手技

注射法(皮内、皮下、筋肉、点滴、静脈確保、中心静脈確保)、導尿、浣腸、胃管の挿入、穿刺法(胸腔、腹腔)、酸素療法

 

2)内科疾患の基本的治療法

食事療法、療養指導(安静度、体位、入浴、排泄など)、リハビリテーション、薬物療法(抗菌剤、副腎皮質ステロイド薬、麻薬、化学療法など)、手術適応、輸血、血液製剤の使用、放射線治療の適応、入退院の適応と退院指導

 

B 経験すべき症状、病態、疾患

(1)頻度の高い症状

全身倦怠感、不眠、食欲不振、体重減少、体重増加、浮腫、リンパ節腫張、発疹、頭痛、発熱、黄疸、めまい、失神、痙攣発作、視力障害、嗄声、胸痛、動悸、呼吸困難、咳、痰、嘔気、嘔吐、胸焼け、嚥下困難、腹痛、便通異常、関節痛、血尿、四肢のしびれ

 

(2)緊急を要する症状、病態

心肺停止、ショック、意識障害、脳血管障害、急性呼吸不全、急性心不全、急性冠症候群、急性腹症、急性消化管出血、急性腎不全、急性感染症

 

(3)経験すべき疾患

脳血管障害(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)、心不全、高血圧(本態性、二次性)、呼吸器感染症(急性上気道炎、気管支炎、肺炎)、食道、胃、十二指腸疾患(食道静脈瘤、胃癌、消化性潰瘍)、腎不全(急性、慢性、透析)、糖代謝異常(糖尿病、糖尿病の合併症、低血糖)、認知症(血管性認知症を含む)

 

C 内科研修項目(SBOのBの項目)の経験優先順位

(1)経験優先順位第一位項目(最優先項目)

外来診療あるいは受け持ち医として合計15症例以上を経験し症例報告にまとめる。必要な検査(超音波検査、心電図など)についてはできるだけ自ら実施し診療に活用する。

*全身倦怠感 *体重減少 *胸痛 *腹痛 *浮腫

 

(2)経験優先順位第二位項目

受け持ち患者として症例があれば積極的に経験する。

*食欲不振 *嘔気、嘔吐 *黄疸 *血尿 *リンパ節腫張 *呼吸困難 *動悸 *頭痛 *失神 *消化管出血

 

(3)経験優先順位第三位項目

機会があれば積極的に初期診療に参加する。

*めまい *痙攣発作 *四肢のしびれ *視力障害 *嗄声 *胸やけ

*嚥下困難 *便通異常 *関節痛

 

Ⅳ.指導体制

7年以上の内科臨床経験を有する日本内科学会認定医あるいは各専門学会の専門医

 

Ⅴ.教科書、参考書

内科学(朝倉書店)

内科診断学(医学書院)