年頭にあたり

安曇野赤十字病院 院長 澤海 明人

明けましておめでとうございます。

あっという間に1年が経過し2014年を迎えました。昨年も述べましたが、2011年の社会保障費は100兆円を突破し、そのうち医療費は37兆円を超えました。日本は世界でも高齢化のトップランナーですが、団塊世代がすべて後期高齢者となる2025年には社会保障費は140兆円、医療費は59兆円になると試算されています。ご承知のように今年は消費税が5%から8%にあがります。消費税1%は約2兆5000億円に相当するので、増税3%分は約7兆5000億円、5%上がっても12兆5000億円であり、ほとんどが社会保障費に投入されたとしても増加分には遠く及びません。国民一人一人が真剣にこれからの社会保障について考える時が来ています。昨年の社会保障制度改革国民会議の報告書によると、医療連携(医療費の無駄使いを無くしながら質の高い医療を維持するために、医療機関が役割を分担し協力し合うこと)が更に強調されています。これまでも地区の公民館などにお呼びいただき、出前講座の中で医療連携に対するご理解とご協力をお願いしてまいりましたが、今年も出来るだけお声をかけていただきたいと考えます。また増加する高齢者を支えるために医療と介護の協力体制を確立することも重要です。安曇野赤十字病院では地域のケアマネージャーさんと協力して、患者さんの情報を共有する仕組みを作りました。また在宅での介護を受けながらリハビリを必要としておられる方のために、昨年11月から介護保険を利用した通所リハビリテーションを院内に開設しました。

昨年は福島の原子力発電所問題が全く解決されていない中で、特定秘密保護法が国民不在のまま強引に制定されました。日本が一体どこに向かおうとしているのか非常に不安ですが、医療は間違いなく国民のものです。地域の皆様にこれまで以上に信頼していただける病院とするために今年も職員一同頑張ります。