北アルプス山岳救急ネットワーク連絡協議会

 いよいよ夏本番、今年も夏山シーズンが訪れようこしています。ここ数年登山がブームとなり、中高年の登山者が増加傾向にあります。安曇野から眺望できる北アルプスにも数多くの山小屋が有り、そんな登山者たちを迎えています。
 しかし、中高年の登山者の増加と共に山での急病やケガが増えていることも事実です。山での急な体調不良の場合、地上と違ってすぐに医療を受けることは出来ません。さし当たって頼りになるのは、やはり山小屋です。山小屋の中には診療所を設け急なケガや病気に対応している所も有りますが、ほとんどの山小屋にはそういった設備が有る訳でほありません。また、診療所が有っだとしても医師や看護師が四六時中常駐しているわけではありません。したがって、山での健康管理はすべて自己責任だと言われて来ました。
 この様な状況を何とかしようと「山小屋」「病院」「警察署」「消防署」「地元企業」「自治体」「長野県情報技術試験場」が集まって出来たのが「北アルプス山岳救急ネットワーク連絡協議会」です。 具体的には、インターネット回線や衛星回線を利用してテレビ電話を使い山小屋にいる患者さんを地上の病院の医師が診察し、的確な指示を与えようというものです。このシステムが実験的に始まって四年を経過しましだが年間十数例の相談が寄せられています。
 その中には、速やかな処置のため大事に至らなかったケースや、楽しみにしていた登山を断念し途中で下山をしなければと覚悟をしていた登山者がわずかの休養で登山を続けることが出来たケースも有ります。勿論我が「豊科赤十字病院」もその先陣に立って昼夜診療に奔走しています。
この様なケースは現在あくまで実験診療と言うことで許可を受けて行っているわけですが、まだまだ多くの課題を残しています。「医師法」の問題や「運営資金」の問題、勿論テレビ電話の実用レベルヘの問題もそうです。
 しかし、この様な問題を解決しようと各機関が協力し合い、本年も山岳での遠隔診療がスタートしようとしています。