診察室の窓から5

窓からの安曇野の風景   副院長 神経内科 中野 武

 

新しい風景が誕生しました。 この町の風景に新病院の建物が少しずつ溶け込んで来ました。病院の内装は赤が多くアクセントになっています。赤は日本赤十字社の事業を象徴する色彩です。最初は戸惑いましたが、ホールを行きかう人々が増え、活気が出て来るに従って、次第に馴染んできました。

 院内のあちらこちらに小さな絵画が展示されています。 病院に大切な癒しの空間を創出するためのアートです。そしてこれら作品群に加えてアルプスを望む病棟からの眺めは素晴しく、まさに山々を描いた一幅の絵だったりします。

 南北に伸びる廊下の北側の窓からの眺めが好きです。小さな窓越しに池田、大町方面の丘陵、そしてその背景に北に向かうアルプスの山々が望めます。恰も安曇野を描いた小品です。一日のなかで安曇野の風景は刻々と変わります。早朝の静寂さ、昼間は照る日翳る日の華やぎと陰り、移ろいゆく雲の流れ、渡ってゆく風の気配、夕暮れ時には茜さす空や雲、それに家々の明かりが彩りを添えます。新病院の窓は安曇野の風景を幾つにも切り分けています。いまは夏の盛りで緑が映える。窓の画廊の四季折々の変化が楽しみです。