◎特集 レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)について 神経内科 田澤 浩一

レストレスレッグス症候群とは

レストレスレッグス症候群は、別名でむずむず脚症候群とも呼ばれ、その名の通り夜間を中心に足がむずむずとした形容の(たとえようの)し難い足の不快感を自覚し、尚かつ動かしたりさすったりすることによって症状が緩和されるのが特徴です。人によっては、痛い、虫が這う、電気が流れる、といった訴えをされる場合もあります。症状の程度は、あまり気にならずに自然に症状が消えてしまう軽症から、夜間の症状が強いために睡眠不足や鬱状態に陥り、日常生活を損なってしまうといった重症に至るまで様々あります。

日本人における有病率は2~5㌫程度と推測され、若干女性に多い傾向が認められます。本疾患で困っている患者様の数自体は少なくないと思われますが、疾患の認知度が低いためか医療機関を受診しないこともあれば、或いは医療関係者の間でも認知度が決して高いとは言えませんので、受診しても診断がつかないことも少なくないようです。

発症には腰や末梢神経の病気、腎臓病、貧血などの基礎疾患や妊娠・内服薬が関与していることもありますが、特に何の誘因もなく発症する場合もあります。まだ詳しい発症機序は明らかではありませんが、鉄分の不足や脳内のドーパミン機能異常が関与していることが示唆されており、今のところドーパミン作動薬の内服の有効性が示されています。

治療としては、基礎疾患の有無によって異なりますが、必要に応じて生活指導などの非薬物療法に加えて、前述のドーパミン作動薬を中心とした薬物療法を行います。 命に関わるような疾患ではありませんが、これらの症状が思い当たり困っていらっしゃる方は、一度受診してみてはいかがでしょうか。