診療科紹介  外科部長 松下 啓二

いつもお世話様になります。外科診療責任者の松下でございます。今回はこの紙面をおかりいたしまして、2009年度安曇野赤十字病院外科の診療トピックスをご紹介させていただきます。

当科は開院以来58年間松本広域また安曇野地域の一般外科、救急災害外科を担当してまいりました。外科領域の専門性ということでは、消化器・一般外科と乳腺外科でございます。患者様また近隣の医療機関の先生方に当科の現在の特徴をご理解いただき、ご利用またご紹介いただける情報提供となれば幸いでございます。


1 低侵襲手術を実施しています

腹腔鏡下で手術するメリットは、術野が拡大視され、丁寧で安全な手術となることです。傷が小さいため痛みも少なくまた回復も早く、早期退院が実現しています。2009年度は全手術症例の半数を超えてきています。具体的な病気を揚げますと
1 脱腸(ヘルニア)
2 急性胆のう炎(発症早期に対応可能です)
3 胆石症
4 急性虫垂炎(肥満の方、診断困難時は第1選択)
5 胃がん(主に早期胃がん)
6 大腸がん(進行がんまで対応しています)
7 慢性腸閉塞(原因確認と癒着剥離に便利)
8 十二指腸潰瘍穿孔(穴を閉じ、洗浄します)
9 早期食道がん(2月に第1例目実施)
10 その他(直腸粘膜脱と痔核に対する手術:PPH)等

手術時間が通常の場合の1.5倍前後かかり、スタッフの肉体的な負担また機材費等で病院の経済的負担となっておりますが、最終的に患者様のメリットは多く、今後ともより多く実施していきます。


2 がん化学療法と緩和ケアを推進しています

昨年から、がん治療認定医制度が発足し、当院外科松下、島田医師ががん治療指導医に認定され、赤羽医師、高山医師を含めて4名が、がん治療認定医となりました。また当院はがん治療認定医修練施設にも選定されました。食道がん、胃がん、大腸がん、肝臓、胆道、膵臓がん、乳がんを得意としております。がん化学療法チーム(担当松下)での月2回のミーティングで新規抗がん剤の注射内容の検討や問題点の抽出をおこない効果と安全性を高めております。またがん認定薬剤師、看護師資格の取得のため2名が留学中であります。2008年は800人の外来での化学療法を実施しております。専用室が手狭で患者さんにご迷惑おかけいたしましたことお詫びいたします。新病院では静寂で広々とした通院治療室(8ベッド)が稼働する予定です。入院また通院を問わず緩和医療を推進する緩和ケアチーム(担当高山医師)が1昨年結成され、院内外勉強会を実施し、さらに学会参加、講習会開催と積極的に活動しております。また実際の患者様のケアでは、院内の主治医また診療所の先生と連携をとり患者様の生活の質を高めております。