ご挨拶 

病院長に就任して    病院長 澤海 明人

 

 3月1日をもちまして病院長を拝命致しました。荻原前病院長が突然の体調不良により退職されたことによるものです。このような厳しい医療環境にあって、病院長の存在は極めて重要であり、また命を削るような立場です。こうした大きな役割を果たすことが出来るかどうか大変迷ったのですが、前病院長や職員のお話を聞く中でお引き受け致しました。幸い医師となって34年間特に大病もせずにやってきましたので、健康にもある程度自信があります。

 昨年後半から一般企業も大変な状況となっていますが、医療の世界は平成18年以来極めて厳しい状況にあります。政府の低医療費政策により多くの医療機関が経営困難となり、職員の労働環境はますます厳しいものとなっています。特に病院では離職により医師、看護師不足となり、ますます労働環境が悪化し、更に離職者が増えるという悪循環が生じております。また患者様の医療費における自己負担も増加しています。国民皆保険、フリーアクセス(いつでも希望する医師、医療機関を受診できること)という日本の医療の最も素晴らしい部分が脅かされかねません。

 医療で最も重要な点は医療従事者と患者様の信頼関係であり、病気という共通の敵と闘う戦友でなければなりません。そのためには医療従事者が自らのキャリアアップを図り、自分の職場に満足感を感じていなければ患者さんと同じ立場に立つ余裕も生まれません。また、医療の内容はますます高度になっており、一つの医療機関で全てを達成することは困難ですので、信州大学を含めて他の医療機関との協力も重要です。患者さまにも現在の医療制度を十分理解していただき、協力していただくことも必要です。私がこれから病院長として行うべきことは、職員と患者様と他の医療機関との橋渡しをして、安曇野を自然環境だけではなく素晴らしい医療環境の地とすることであると思っています。

 歴代の病院長達が目指してきた病院の大きな方向性は何ら変えるものではありません。今後様々な形で地域の皆様のご理解を得る努力をしていきたいと思っていますので、ご協力をお願い致します。日本一忙しい病院長を目指します。