★ようこそ!安曇野へ 新人紹介

  救急部部長 藤田正人

 皆様はじめまして。
 ここ信州では生活するのも、仕事をするのも全くの初めて。時々ちょっと離れたところまで行ってしまうと、自宅に帰るにもカーナビを使っているような、ここ安曇野にはまだまだ不案内な、40歳不惑の年を迎えた藤田正人(ふじたまさと)といいます。
 この度、平成19年9月に新設された救急部の初代部長を仰せつかりました。
 大学生時代以外はずっと千葉県住まいで、ここ信州には親戚も身寄りもいない全くの”よそ者”でございますので、少しだけ自己紹介をさせていただきます。

Q1 どうして千葉から安曇野に来たんですか?

 登山が趣味で、北アルプスにはここ10年くらい毎年訪れていました。何度も信州に足を運び山に登る度に、いつかは北アルプスが望める地で暮らしてみたい、そんな想いが強くなり、40歳という節目に当たる今年、異動を決意しました。

Q2 転勤に不安はなかったですか?

 大きく、ありました。全くの”よそ者”で、親戚や知人、誰もいませんから。それに妻と2歳の長男の家族の事もあります。これまでは首都圏暮らしで何支障ないところで長く生活をしていました。本当に見知らぬ土地で暮らしていけるんだろうか、冬の寒さは?教育や生活に不自由は?今回の異動には、家族も含めて大きな不安がありました。

Q3 どうして県内たくさんある病院の中で安曇野赤十字病院を選んだのですか?

 こちらに決めるまでは県内のいくつかの病院を見学したり、たくさん情報を集め、随分悩みました。不惑の年なのに、惑いっぱなしだったなんて皮肉ですよね。
 いくつかの理由があるのですが、一番の理由は、新病院建設でしょうか。以前、市民の皆様にご協力いただいた新病院に対するアンケートを見せていただいた事があるのですが、救急医療、急性期医療に対する市民の皆様の並々ならぬ期待を感じました。そして、新病院の基本方針には6つあリ、その2つが救急医療と急性期医療の強化として謳われているんですね。ここなら僕の残りの医師人生をかけて、ライフワークとして働く価値がある、そんな風に思って、こちらの病院への異動を決めました。

Q4 安曇野で暮らし始めてどうですか?

 まだ、一ヶ月位しか経っていませんが、夏の夜の涼しさにはびっくりしました。千葉に居た時は、真夏日には夜も暑くて寝苦しく、エアコンをつけないと眠れない状態でしたので。
 それに、特に穂高のあたりの美術館や芸術家の方が暮らしていらっしゃる地域はいいですね。どこかリゾート地に観光に来ているような錯覚になりました。晴れた日の常念岳を中心とした雄大な北アルプスと空の青、田畑の緑、そして今頃はそばの花の白さなど、都会では決して見る事ができない景色がとっても気に入っています。ここに来て良かったなあと感じています。もっとも冬の寒さはまだ未経験ですが…。

Q5最後にどんな救急医療、急性期医療体制をつくって行きたいですか?

 例えば10名の軽症の方を診ている忙しい最中に、救急車の依頼があったとします。急患で忙しく、迅速な対応が出来ないので収容をお断りしたら、他の医療機関への搬送中に患者様の状態が急変…そして不幸な転帰を辿る。最近同じような事例がありましたね。
 こういった救命できたはずの命を一人でも作らないような医療体制の構築が重要だと思っています。病院内を見れば、たくさん医者が居て、「どこが少ないの?」と思っておられるかも知れませんが、医師不足はいまや日本中を取り巻く大きな社会問題となっており、当院とて例外ではありません。理想的には症状の軽い方から心肺停止状態のような最重症まで、重症度によらず全ての救急患者様の診療に対応できるのが望ましいのですが、前述の例えがこの安曇野地区でも起きないためには、開業医の先生方や診療所の先生方に診ていただける方は、なるべくそのような医院、診療所へ、そして、当院でしか対応できないようなより高度の医療が必要な方の診療は当院で、といった役割分担はこれからの時代必須になってくると考えています。実はこうした考え方自体は決して真新しいものではないのですが、国内を見渡しても実際に有機的に機能している地区は少ないのが現状です。これからの医師不足を考えた場合、市民の皆様へこうした医療の実情や心肺蘇生術なども含めた初期救命処置の啓蒙活動も重要な課題だと思います。
 最初は身近な診療所の先生方に、そして最後は安曇野赤十字病院に行けばなんとかしてくれる、そんなここ安曇野地域の中の最後の砦のような病院にしていければと思っています。

 1日も早くこの地に慣れ、地元の方よりも地元育ちらしくなれるよう(!?)頑張っていきます。これからの当院の救急診療、そして新病院で新たに設立される集中冶療センターなどに関してどうぞ忌憚のないご意見、ご批判を頂ければと思います。よろしくお願い致します。