医療の透明性について

 副院長 澤海 明人

  “医療の透明性”ということが最近よく言われます。医療のソフト面、ハード面共に一般の方達にわかりやすく提示し医療機関の風通しを良くしていこうということです。確かに以前は医療界というのは一般の方から見るとわかりずらいことがたくさんあったと思います。医師の説明も難しい医学用語で何を言っているのかわからない。カルテも横文字ばかりで何を書いてあるのかわからない。一体どんなレベルの医療が行われているのか、どの程度の医療機器が整備されているのか、病院そのものは自由に出入りできるのに実態はいまいちよくわからない、患者様達はわからないことだらけのまま治療を受けなければならなかったわけです。第四次医療法改正が行われています。その中でもっとわかりやすい医療にしようという動きがたくさん見られます。一つは医療側からの患者様への説明義務です。”インフォームドコンセント”という言葉がかなり定着してきました。また医療側の広告規制も緩和されました。以前より以上に医療内容について外部に細かく広告できるようになりました。患者様はそれによって医療機関の内容をより詳しく知ることができます。また病院機能評価という制度があります。577項目にわたる医療の内容に関する一定の基準項目をどれだけ満たしているかを評価してその医療機関のレベルを評価する、医療機関はそれをクリアする努力をすることで結果として病院の内容が改善されるというものです。現在私達の病院も評価を受ける準備を進めています。そしてその評価内容がホームページなどに公表されることで、一般の方はかなり詳しく医療機関のレベルを知ることができ、治療を受ける際の医療機関選択の手がかりにすることができます。その病院機能評価の評価項目の中にも”適切な広報活動が行われている”という記載があります。今回私達の病院でも広報誌が発行されることになりました。広報誌は病院の内容を皆様に知っていただくためのメディアです。既に今年の四月からホームページも開設し病院の情報を発信しおりますが、広報誌により豊科赤十字病院の”透明性”が一段と高まることが期待されます。それにしても最近の医療制度の変化はめまぐるしいものがあります。私達自身変化に翻弄されております。”三方一両損”ということで患者様が医療機関の窓口で支払う自己負担金が増えます。また保険料も一部実質的には値上げになります。一方医療機関も今年四月、史上初めての医療費マイナス改訂ということで内情は大変厳しくなりました。都会では医療機関の倒産は以前から珍しいものではなかったわけですが地方でも経営努力が必要な状況になりました。広報誌を通じてわれわれの”愚痴”を聞いていただくこともあるかもしれません。
 またこうした制度の変化に関してまだ一般の方達の十分な理解が得られていないところもあるのではないでしょうか。たとえば私達の病院に来ていただくと”紹介患者様を優先します”という表示があります。これを見て立腹される方もあるかもしれません。こうした事情などについても十分なご理解をいただけるよう今後徐々に情報をお伝えしていきたいと思います。
 広報誌を通じて皆様とのより良いコミュニケーションが得られ、安心して治療を受けていただける信頼される病院となるよう職員一同更に努力していきたいと思っております。